七年目の浮気
  [The Seven Yeah Itch] '55
監督/ビリー・ワイルダー
出演/トム・イーウェル

STORY

出版社に勤めるリチャード(トム)。妻子を避暑地に送り出し、短い独身生活を楽しもうとする。すると2階にグラマーでかわいい女の子がやってきた。彼女の無邪気な奔放さに、浮気の虫&妄想をかきたてられ、その妄想との戦いに苦悩するリチャード。
映画の総費用は約180万ドルで、予算を15万ドルも超過した。だが、800万ドルの利益を上げる大ヒットとなった。

感想

ブロードウェイで大当たりした舞台を映画化したもの。監督がビリー・ワイルダーだけあって、会話、演出がなんともユーモアがあっておしゃれ。ロケーションはほとんど部屋の中なので、派手なアクションはあまりありません。その分、主役のトム・イーウェルの、ちょっとしたおかしみのあるとぼけた仕草や、一人で妄想に苦悩する様がすごくて、大笑いできます。ハリウッド史上有名な、地下鉄の通風口の風にまいあがるスカートをおさえるシーンがあります。ラフマニノフのピアノコンチェルト第2番が使われています。

MARILYN

私がマリリンファンになったきっかけの映画という事もあって、この映画はかなりお気に入りです。この映画の中のマリリンは本当にかわいい!無邪気な行動の一つ一つがほほえましいです。しかし、あまりにもかわいすぎ、優しすぎ、危機感がなさすぎて、こんな都合のよい女性は現実にはいないだろうなあ・・・。彼女は人間らしさのない、お人形さん。彼女には役名さえありません。彼女はきっと、リチャードの妄想が実体化した、イリュージョンなのでしょう。ラストで、マリリンがキスをした後のセリフはじーんときます。家族の元へ急ぐ彼を、懸命に手を振りながら見送る彼女の姿は、ちょっとだけ哀しいなあ。
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